【真のグローバル化の意味とは】
2016.07.13いきなりだが、 「イギリス」・「トランプ」・「イチロー」。この固有名詞に共通点を見いだせるだろうか?
この場で政治を語るつもりはないが、誤解を覚悟でいくつか私の主観を言えば前出の三つの固有名詞の意味は下記の通りである。
- イギリス = EU離脱問題
- トランプ = アメリカ大統領選挙
- イチロー = 日米通算安打数世界記録
ここ最近騒がれている三つのニュースである。この三つの問題を見たときに大多数の日本人の感覚は下記のとおりではないだろうか。
- イギリス = EU離脱問題 → イギリス国民投票は大きな間違いを犯した。離脱すべきではない。
- トランプ = アメリカ大統領選挙大躍進 → トランプ大統領が誕生されては困る。何故あんな候補者がここまで残るのか理解できない。
- イチロー = 日米通算安打数世界記録 → メジャーリーグ(ピート・ローズ)はイチローの記録を世界記録として認定すべきだ。
全ての日本人とは言わないが、恐らく確実に半数以上の日本人が、上記のコメントをうんうんと納得するであろう。しかし本質はそれで正しいのだろうか?メディア等に振り回されてないだろうか?そして何よりそれによって、一方向な視点でしかモノを考えてないのではないだろうか。ここで言いたいのは、モノ事を逆の目線で見ればまた違った風景が見えるということだ。
- イギリス = EU離脱問題 → イギリス国民投票は大きな間違いを犯した。離脱すべきではない。 ⇒ それでは日本で自分の近所が移民ばかりになり自分の仕事も奪われる状況になったしたらどうだ?鳥取県人口の半分以上であるイギリスの毎年30万人の移民問題が身近にあれば中国人観光客どころの騒ぎではない。
- トランプ = アメリカ大統領選挙大躍進 → トランプ大統領が生まれては困る。何故あんな候補者がここまで残るのか理解できない。 ⇒ 日本で自分が一生懸命働き払った税金が、不法移民の為や自国を助けてくれない同盟国へのお金として使われたらどうだ?安倍首相が日本をもう一度偉大な国とすると騒ぐ行為を国民すべてが否定するだろうか?
- イチロー = 日米通算安打数世界記録 → メジャーリーグ(ピート・ローズ)は世界記録として認定すべきだ。 ⇒ 仮に台湾人野球選手が日本に来て自国のヒット数と合計して世界記録と騒いで認めるのか?韓国人野球選手がホームランを年間80本打ったら世界記録として認めて日本人は彼らに拍手を送るのか?
私は上記のことで政治的、野球的に問題があるとは一つも言ってない。ただ理解してほしいのはメディアに振り回されて偏った思想に陥らないでほしいということである。物事には必ず多面性がある。当事者でなければ理解出来ないことも多々あるであろう。ただ騒ぐ前に多面的にものを見れるように考えてほしいということ、これがこれからの時代は重要になってくるはずであろう。
何故ならばそれこそが日本人が大好きな言葉、グローバル化であるからだと私は思う。グローバル化、グローバルスタンダード、グローバリゼーション、日本人と日本のメディアが大好きな言葉。なんとなくざっくりと国際的でガッコいい言葉だからだろうか。いずれにしてもグローバル化というのは、我々からだけの視点ではなく本当の意味では彼らからの視点も理解し、両方からの見解・見識がなければ成立しない。
移民が増えて治安が悪化することを自分に置き換えて考えれるだろうか?トランプが人気なのは、相手を倒してでも自分を守ってくれる力を感じるからではないだろうか?日本の大相撲で全ての関取がモンゴル力士となったときにTV中継は続くのだろうか?
日本は島国だからしょうがないという一言で終わる問題ではない。グローバル化という言葉を聞かない日は無い時代が今ここに来ている。同時にメディアに翻弄されやすい時代でもある。更に言えば上記三点全てに共通するのが、恐らくメディアはその本質は理解している。特にトランプの人気の理由やイチローのそれが何故認められないかの理由も理解しているはずだ。しかし日本人世論を巻き込むためにはおよそこういったネガティブな内容で伝えないと興味を持ってもらえないだろうから、多少誇張表現をしながら伝えているように思えてならない。
全てのものに表があり裏がある、光があり影がある。メリットがありデメリットがある。ポジティブ要素がありネガティブ要素がある。上記三点でメディアはネガティブ要素しか取り上げていない。イギリスEU離脱のメリットやトランプ大統領誕生の際の日本へのメリットをどれだけの時間語られているだろうか?多面性のある思考無くして、現代社会で正論を掲げることなど出来ないはずである。
いずれにしてもその中で、我々日本人はもう一段階深く考えないと、真のグローバル社会から取り残されるような気がするのは私だけだろうか。そうならない為にはまずは一方向の目線でモノを見るのではなく、逆からの目線を考えれることが我々に今必要でありそしてグローバル化の第一歩であるはずだ。