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【ワールドカップとカミカゼ】

2018.06.25

 日本列島深夜0時スタートのTV番組に、驚異の30%超え視聴率。そう、ワールドカップセネガル戦の数字だ。結果はご存知の通り、2 vs 2のドロー。

 

 勝ち越せるチャンスが多々あり、西野監督はドロー狙いではなく明らかにこの一戦で本選を決めるという戦略が見えた中で、若干の消化不良はあったことは確かだ。しかしその後のコロンビア勝利で日本にとって最高のカミカゼが吹いた。

 

 そもそもたった2週間前に、ここまでの盛り上がりを誰が予想しただろうか。どん底の状態で、自信を喪失し史上最弱代表と揶揄された彼らが、今は自信に満ち溢れている。

 

 数週間前に、初戦がコロンビアではなくポーランドなら少しはチャンスがあるとまで言われた日本代表に、開始早々のまさかのコロンビア一発退場 & PK。そして前回コテンパンにやられたハメス・ロドリゲスの明らかな体調不良で途中出場、途中出場してから彼のせいで更にコロンビアのバランスが崩れるというカミカゼが吹き勝利。

 実は同組最強かと言われたセネガルも、明らかに前節ポーランド戦と別チームのような躍動感の無さ(これは日本が頑張ったという見方も当然あるが)。そして日本は前節と真逆で半端だった大迫が決定機を外しまくっても、西野監督が立て続けに投入した本田&岡崎コンビが得点に絡むというカミカゼ。

 この時点で最終戦は、既に脱落し戦意を失ったポーランドに引き分けでOKという最高な状態。セネガルは調子を下げており、逆に調子を上げてきたコロンビアが点差のある勝利を収めれば、仮に日本が負けても最小点差なら予選突破の扉をこじ開ける可能性すらある。

 それくらい今の日本代表は神がかっているというか、今風に言えば神っている。カープファンじゃないけど・・・。

 

 メディア含めて世論がここまで掌を返すことは通常疑問符だが、日の丸を背負うプロフェッショナルである彼らにしてみれば当然といえば当然か。それだけ勝負事とは紙一重で、恐ろしいほど怖い。勝負事にたらればは禁物だが、しかし今回のワールドカップ、日本にとってあのコロンビア戦開始3分の反則PKが無ければ、その後どうなっていたのか考えるとぞっとするほどだ。

 

 思い起こせば前回のワールドカップ ブラジル大会。今回の何十倍もの期待を希望を背負わせられ、特に良くも悪くも当時の本田の言葉を信じ、本当にベスト4も夢ではないという期待感のあった大会であった。初戦コートジボアール戦で本田が先制ゴールした直後なんて、国民皆そう感じていたはずだ・・・。そう、あのドログバが途中投入されるまでは・・・。結果は周知のとおり、そのドログバに好き放題やられ期待感で一杯だった4年前の日本代表は、まさかの一勝も出来ずブラジルを去るという屈辱の結果に終わる。

 

 期待が大きかっただけに、本田を中心とする日本代表はこれでもかと叩かれた。まさに今回の真逆。今回は8年前の状況に似ていると言われるが、反動の盛り上がりはそれ以上ではないかと感じるほど盛り上がっている。まあ、良くも悪くも日本人のナショナリズムが毎年急上昇していることを考えると、当然かもしれないが。

 

 私はスポーツ好きなので、当然の如くワールドカップは大きなスポーツイベントであるが、その側面すなわちメディアや国民の一挙手一投足を冷静に眺めるのもまた楽しい。実は明日から、北米出張。残念ながら最終ポーランド戦は丁度アメリカから国境越えでメキシコに入る時間なので、TV観戦は不可能。見れないからこそ、海外からだからこそ、少し冷静に客観的に日本を眺めるのもまた楽しいかもしれないと、ポジティブに考えている。

 それは情報やメディアに振り回される現代人の構図だ。

 

 2日前まで、「大迫半端ないって」が今年の流行語大賞最有力と言われた日本列島。それが今日の時点で既にひと昔前のフレーズと感じるのは私だけだろうか?時代の流れ、人の興味とはそれほど早く動くのが現代社会。逆に捉えるとそのスピード感がないと時代から取り残される。

 

 過去のことなんて、カミカゼが一瞬で吹き飛ばしてしまうということですかな・・・。