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【ボランティアの本質とは】

2020.11.29

 前回の地域清掃活動をおこなってみて、改めて「ボランティア」という言葉の本質を考えるようになり、色々調べてみました。

 

 そもそもボランティア(volunteer)の語源は、ラテン語の「volo」とのこと。意味は「自分から進んでおこなうこと」「喜んでおこなうこと」というように、受動的ではなく逆に能動的な表現のようです。要するに「自発的」「主体性」であることのようですね。

 

 現代社会で特に日本では「ボランティア」が語られるとき、肝心の「自発性」「主体性」がポイントではなく、どちらかということ「良いことだから、子ども達全員にやらせよう」という方が多いかもしれません。しかし、本来ボランティアとは、「自発性」「主体性」がないと意味がないはずです。要するに自分が好きなこと、得意なこと、大切に思っていること、何とかしないといけない事、あるいは憤りを感じること、放っておけないと思うこと。そこからスタートすることに大きな意味があるのです。

 

 義務や強制ではなく「volo(自発性・主体性)」であるからこそ、小さな問題の為に動いたり、「volo」だからこそ、もっとニーズに応えたいと思い、それが前例のない先駆的な取り組みを生み出すことに繋がります。そして、「volo」だからこそ、無償でも取り組むという「無償性」のアクションに結び付くはずです。

 

 日本ではこのボランティアという意味は、どうやら「奉仕活動」という本来の意味とは少し異なる訳語が使われるようになったようです。だからこそ、「自発性」「主体性」よりも「善い行い」というとらえ方が広がっているように感じます。よってボランティアといえば「福祉分野」的なイメージも浸透したように思われます。しかし、本来のボランティア活動は、福祉、医療、教育、環境、国際交流、多文化共生、国際協力、さらにスポーツ、文化、芸術なども含めた多様な分野で取り組まれています。

 

 ボランティアと言えば、災害時・緊急時にアクションをする方のイメージも強いようですが、今年開催予定であった東京オリンピックのおかげで、少しずつ社会認識の変化がみられるように感じますし、これは素晴らしいことであるはずです。

 

 活動分野や内容は何であれ、一人ひとりが、「自発的」「主体的」に社会の多様な課題に取り組むことによって、様々な発見やアイディア、解決策が生まれます。それが地域社会の基盤を強くしていきます。一人ひとりを活かし合える住み良い社会を作っていくために、ボランティア活動を社会に広めることは社会の一員として非常に大切だと思います。そしてこれは、一企業である我々も同様に取り組んでいくことが、結果として地域社会貢献に結び付くはずです。

 

 こういう活動をすると、必ず偽善行為だという揶揄も出るでしょうが、例え偽善活動としてもやらないよりはやった方がいいことは誰の目にも明らかであり、そしてそれが「自発的」「主体性」があれば尚更です。

 

 先日の弊社メンバーが取り組んだ、地域清掃活動は、まさに「自発的」「主体性」あるボランティア活動として我が会社のスタッフながら、非常に誇らしいですね。何故ならば、私は一切の指示を出していなく、彼彼女たちが、自発的に取り組んだことだからです。