CEO blog   |  【Hideki Matsuyama wins Masters to become first Japanese guy in Augusta】

CEO blog

【Hideki Matsuyama wins Masters to become first Japanese guy in Augusta】

2021.04.13

 松山選手、マスターズ優勝!!

 

 12日(月)朝、瞬く間にこの歴史的快挙は日本列島を駆け抜けた。私もこの土日(日月)は毎朝4時前に起床し、TV観戦。

 

 最終日バックナインに入ったところで5打差のトップ。流石に安全圏のリード、しかし場所は聖地オーガスタ。それでも11番ホール終わって6打差になり、本来安心観戦モードになりそうですが・・・。

 

 そこからは皆さんご存知の通り、12番から予期せぬことの連続。あれだけ冷静沈着な松山選手が明らかにおかしい。これがマスターズ最終日、最終組のプレッシャーなんだと、TVを見ていても感じる程、プレッシャーで苦しそう。

 

 私だけではなく、多くの日本人には、4年前の全米プロ選手権最終日の悪夢の逆転負けが頭をよぎったはず。私はあの時も早起きしてTV観戦していて、ホール後、松山選手が見たこともない程号泣したシーンを思い出してしまった。

 

 今回のオーガスタ、6打差でアーメンコーナー迎えて、まさか逆転されるのか・・・。

 

 しかし結果は周知の通りの逃げ切り優勝。18番バンカーショットでのグリーンオンで勝利確信。最後の20センチボギーパットをあっさり沈めて歓喜の瞬間を迎える。

 

 しびれましたねとか、感動しましたねとか、涙が出ましたねとかって言葉を使う必要性がない程、大きなことをやってくれました。恐らく私が生きているうちに、日本人がマスターズ制覇する日が来るとは考えたことも無かったですから。まあ、松山選手ではなかったら、恐らく出来なかったのではない程、彼が一番近かったことは間違いないですが。

 

 ゴルフという競技は、この20年間でアスリートの肉体や技術の進歩だけではなく、道具が飛躍的に進化を遂げたので、特にアメリカPGAツアーは、コース距離が伸びました。最低でもドライバーで330Y飛ばさないと、優勝争いできないという程距離重視になり、それは同時に肉体的ハンデのあるアジア人には、益々ハードルが高くなったということ。

 

 だからこそ元々松山選手は身長有れど、アマチュアの大学生の頃はすらっとした体系だったのが、今では29歳とは思えない程のごつい体形になっている。

 

 そのアジア人のハンデを克服し、今回驚異的なアプローチ等の技術力を見せての優勝。日本人がメジャーを勝つということがどんなに凄いかって話の上に、今回はそのメジャーの中でも最高峰のマスターズ制覇。

 

 テニスウインブルドンで優勝する、もしくはオリンピック100メートルで優勝するようなものだろうか。

 

 とにかく日本人としてこんなに誇らしいことはない。

 

「松山英樹、マスターズを勝ちました! ついに、日本人がグリーンジャケットに袖を通します。日本人が招待されて85年、ついに、ついに、世界の頂点に松山は立ってくれました!」

 

 18番ホール後、TBS実況アナウンサーが感動のあまり約1分間、言葉が出ない。やっと言葉を発しても明らかな涙声。そしてその横で号泣するレジェンド中島常幸の嗚咽声が、偉大なことを成し遂げたことを更に実感させる。宮里勇作も振り絞るようにコメントをしているが、泣いていることはTV越しにも明らかだった。

 

 スポーツで優勝したり、金メダル獲った瞬間で、こういう雰囲気はなかなかないなと感じた。それは歓喜の瞬間が、嬉しいとかおめでとうとかという感情を超越し、「日本人としての悲願の達成」をものがたっていたからこそ、一同が涙を流していたんだろう。しかも彼ら3人は、現地オーガスタに行っていたわけではなく、コロナ禍の為、日本のTBSスタジオにいたわけで、それなのにそれだけ感傷的になったわけだから尚更凄い。

 

 スポーツTV観戦では、なかなか経験ない程疲れたが、日本人の誇りを再確認させてくれた松山選手には心から感謝したい。おめでとうございますという言葉は勿論ですが、それ以上にありがとうございます!っという気持ちになる、一生忘れられないシーンにTVで立ち会えたことにも感謝と幸せを感じます。

 

 番組最後に、前述のTBSアナウンサーが、

 

「また来年も、松山選手がオーガスタに戻ってきます」

 

 っというフレーズに個人的にはぐっと来ました。そう、マスターズ制覇した選手は永久シード権を与えられ、毎年無条件でオーガスタでプレイ出来るのです。これはグリーンジャケットを着たものだけに与えられる、ゴルフ界最高の名誉の一つと言われており、だからこそ松山選手は来年も無条件でプレイできるゴルファーとなったのです。

 

 日本人がマスターズ永久シード権。朝早くからのTV観戦は、日本人としてこれ以上ないくらい誇らしい一週間のスタートとなりました。