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【新甘泉】

2021.08.24

 鳥取の秋の足音といえば、鳥取梨のスタート。そして鳥取梨といえば今も昔も「二十世紀梨」。しかしここ近年は若い方を中心に、鳥取梨といえば「新甘泉」を連想される方も多いはず。この「新甘泉」は鳥取オリジナル梨で、青梨の二十世紀梨と違って、赤梨なのでとにかく甘い。糖度センサーに乗せて13.5度以上無いと「新甘泉」として認められない為、味のばらつきが極めて低く、品質も安定し美味しいこともあり、兎に角甘く人気があります。

 

 しかし残念ながら今年は春の交配時期の天候不良、ヒョウアラレ被害、そして先日の収穫直前の台風での落下ということで、例年に比べて非常に厳しい年となっています。よって相場も異常なほど高騰、値段が上がるだけではなく、そもそも手に入りにくい状況になってきています。

 

 そんな中、個人的に非常にお世話になっている方から、例年の恒例行事になりつつある、この「新甘泉」の梨狩りのお誘いを受けました。しかし今年はこの不作年。鳥取県全土、被害を受けている方が少ない状況の中、喜んで参加させて貰える年ではないので流石に恐縮していましたが、

 

「これだけ不作で、台風でも沢山落ちたのに、今更何個か持って帰ってもらっても変わらんわ!」

 

 ってな、なんとも男前のお言葉を受け、図々しくも伺ってきました。

 

 例年通りというか例年以上に整備された素晴らしい圃場で、梨狩りの為の圃場ではありませんが、梨狩りをするのには最高な環境。個人でやられていてこれだけ綺麗な圃場を仕上げるのは、鳥取県下でもなかなかいらっしゃらないと思うほどの美しさです。当然それだけ整備されているわけですから、梨自体も丹精込めて作られており、味にばらつきの少ない「新甘泉」とはいえ、なかなかこれだけ美味しい梨は無いというほど美味です。

 

 梨は追熟する果実ではない為、当然の如くもぎたてが最高です。もちろん冷えているほど美味しいですが、冷えてなくとも美味しいのがこのもぎたて梨の贅沢な味わい深さ。まさにお金では買えない究極の梨です。

 

 更には普段味わえない収穫の楽しさもあり、梨をもぎすぎてしまい・・・。不作の年なのに、本当に失礼なほど沢山の御土産もいただくこととなりました・・・。

 

 昼前には家に帰り、早速冷やして夕方にまた食すると、やっぱり冷えている分またこれも美味い!!家族一同笑顔になり、なんとも言えない至福の時間となりました。コロナ禍で夏休み中、ろくに外出も出来ない毎日でしたが、最後の最後に素晴らしい夏の思い出が出来ました。

 

 次の日、息子に今年の夏休みで一番楽しかったことは??って質問すると、

 

「新甘泉狩り!!!」

 

 っと即答。ご厚意に甘えてのイベントでしたが、親としては非常に嬉しい返答で、私の方も幸せな気持ちになれました。コロナ禍で、更に不作の年でのこの梨狩り。感謝してもしきれないほど、有難いひと時となりました。本当にありがとうございました!!