CEO blog   |  【慶應高校野球部優勝から読み解く本質とは】

CEO blog

【慶應高校野球部優勝から読み解く本質とは】

2023.08.22

 御存じの通り、今年の夏の甲子園大会は、慶應高校が107年振りの優勝を成し遂げました。

 

 ネットやメディアを通じて、「エンジョイベースボール」「丸坊主 or 長髪論争」ばかりが注目されているが、監督を務める森林氏の指導法の本質を個人的に注目してみました。まずは森林監督は慶應幼稚舎の教師であるということ。当然のように映るかもしれませんが、実は高校野球の監督は教員である必要がありません。特に全国レベルの強豪校では、意外と教師は少ないというのが現状です。色々は側面があるでしょうが、教師だと時間が確保しにくいという理由も大きいのでしょう。いずれにしても、森林監督は教育者であるという点、これは野球指導に大きくかかわっていることが垣間見れます。

 

 森林監督が優勝インタビューで発したコメント。

 

「うちが優勝することで、高校野球の新たな可能性とか多様性とか、何か示せればいいなと。常識を覆す目的で、優勝から新しいものが生まれてくれるのであれば、本当にうれしいです。高校野球の新しい姿につながる優勝だった」

 

 彼が明確に持った目的意識は、ある意味彼らの存在意義を問う戦いであったのかもしれないくらい、非常に壮大である。

 

 そもそも「森林さん」と生徒に呼ばせるという関係性は、高校野球の強豪校では皆無に近いのではなかろうか。高校野球の監督と選手は、絶対的な主従関係のイメージが強いく、互いを尊重し、信頼し合う慶応のスタイルは特異であるはずだ。「丸坊主 or 長髪論争」も同様である。

 

 同時に、森林監督や慶應高校の代名詞にもなった、「エンジョイベースボール」や「自由」や「笑顔」の本質はどうだろうか。本当に楽しんで全国優勝が出来るのだろうか。所詮慶應は有力選手を集めているからなんじゃないだろうか。

 

 兎に角、慶應野球部って自由で楽でそんなに練習もしていなければ、全く「規律」なんてない集団で、偶然いい選手が集まった世代だから優勝できたんじゃないだろうか、という声が多々聞かれるのもまた事実だ。

 

 これを次回で読み解いてみる。