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【TSMC】

2024.07.19

 現在通っているビジネススクールでのプロジェクトで、この春から熊本県を数回訪れているが、そのプロジェクトの最終プレゼン後に休日を使い、熊本県菊陽町に足を延ばした。理由はずばり、「TSMC」を一目見る為。

 

 TSMCとは言わずと知れた、世界最大規模の台湾超巨大半導体企業。このたった一社の台湾企業の熊本進出によって、熊本にバブルが起きているといっても過言ではないだろう。ちなみにこの菊陽町、2000年の時点で人口約2万8,000人、それがこの2024年は4万4,000人という現代の日本ではおよそ考えられないレベルで人口が増えている町である。

 

 そもそも熊本市まで比較的近くベットタウンであるからという理由で人口が増えている部分もあるが、それがこのTSMC進出決定でまわりの土地は完全にバブル的な高騰を見せていることはNews等で見たことがある方も多いはず。

 

 今年からいよいよ稼働開始しているが、第二工場建設も決まりこれまで以上に大変なことになるだろう。何が大変かということは、現地行って良くわかった。そもそも菊陽町は小さな町であり、このバブルを受け止めるインフラに乏しい。私が訪れたのは日曜日だったが、あらゆるところで渋滞が発生。それもそのはず、ほとんどの道路が片道一車線。土地は青天井で高騰しているということのようなので、道路の整備も益々大変になるだろう。

 

 TSMCはとんでもない採用を進めているし、これからサプライヤーが増えることから、それを受け入れるマンションやホテルの整備も急務だ。

 

 しかしそんな懸念を感じる時点で、今の地方経済の中では数少なく素晴らしいことだと実感できた。バブルなんて言葉はこの30年間に過去を形容するときのみに使ってきたであろう言葉。それがこの菊陽町を見ていると、まさにオンゴーイングで起きており、まさにバブルであることに少し感動すら覚えた。