【慶應義塾高等学校 野球部 心得】
2023.09.02次に慶應高校野球部 心得を、下記に抜粋します。(全て記載ではなく、一部抜粋)
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Ⅰ.目的
・ 野球というスポーツを通して、将来の社会の先導者としての資質を身につける。
・ 日本一を目標とし、古い体質の日本の高校野球に新風を吹き込む。
Ⅱ.学業
・ 学校生活の第一義は学業にある。授業態度の悪い者、学業向上に努力しない者、欠席・遅刻の多い者、学校の教育活動に積極的に参加しないものは、練習や試合に参加させない。
Ⅲ.身なり
A.グランドで
・ 練習の場合:白い上下の練習用ユニフォーム、紺のアンダーシャツ、紺のストッキング、白い練習帽、また夏季は慶應Tシャツ、慶應ショートパンツを練習着とする。他チームのTシャツ等は認めない。
※慶應のグレーのユニフォーム、K帽、ストッキング、グランドコート等は中学から大学まで約130年もの間、OBによって受け継がれ、愛されてきたものである。これらを管理できなかったり、不正に使用した場合は厳罰に処する場合もある。
B.遠征において
・ 慶應の学生服(夏季は略装可)、もしくは野球部のポロ・シャツを着用すること。
Ⅳ.試合において
・ どんなに相手チームが汚い野次を飛ばしたとしても、慶應は常に紳士たる言動をとり、味方チームを励ますような檄だけを善しとする。また相手チームの好プレーに対しては拍手を送る余裕を常に持ちたい。
・ 攻守交代はアマチュア野球らしく全力で行ない、ダッグアウトとポジションの移動は全力疾走で行なうこと。
・ 試合前や後に関係者に挨拶をし、お礼を言うことは当然のことである。公式戦はもちろん練習試合も様々な人が背後で支えてくれている。監督、部長がそばにいなくても、礼儀ある態度をとれるようでありたい。
・ 試合会場のロッカールーム(更衣室)は試合終了後、下級生が掃除をして副将がそれをチェックすること。
Ⅴ.練習においての行動
・ 練習を休む時は必ず、監督・主将・副将・新人監督に許可を得ること。また日曜・ 祭日・長期休業中は朝グランドに必ず本人が電話をすること。他の選手に伝言することは許さない。また休んだ次の日には必ず状況を報告すること。事後の言い訳は認めない。
・ 各人の野球用具はしっかりとメンテナンスをし、大事に保管すること。それができてない場合は練習参加を認めない。
・ どんなに個人練習(ウエイトを含む)をしていても、8時半にはグラウンド、ウエイト場を離れ帰宅すること。またその時にはウエイト場の戸締まり、消灯(グラウンド・ウエイト場)を確認して帰ること。
Ⅵ.遠征・合宿での行動
・ 遠征や合宿に協力してくれた人のことを考え、親やOB、関係者等にたいして各人が感謝の気持を言葉で表すこと。
Ⅶ.オフグランドで(学校生活)
・ 野球部員である前にまず慶應義塾の学生としての行動が第一である。学校に限らず学校外においても塾生として恥ずかしくない行動をとること。明らかに社会のルールや慶應義塾のルールに反した場合は退部もある。
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上記は慶應義塾高等学校 野球部のHPより、心得パートの一部抜粋し記載しております。
【慶應義塾高等学校 野球部 部訓】
2023.08.27前回記載した通り、慶應野球部はとにかく自由そうだというイメージは多くの方が持っているはずである。そこで慶應義塾高等学校 野球部 部訓をHPで調べてみたので、下記に抜粋します。
(全て記載ではなく、一部抜粋)
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慶應義塾高等学校野球部 部訓
日本一になろう。日本一になりたいと思わないものはなれない
Enjoy Baseball(スポーツは明るいもの、楽しいもの)
礼儀正しくあれ。どんな人に対しても、どんな場にあっても、通用するのは人間性。一人一人の人間性が慶応義塾の評価を決める。挨拶は人との最初の勝負。
周りの者に感謝の気持ちを持て。感謝の気持ちは「ありがとう」世の中にそれほど以心伝心はない。言葉は使ってはじめて活きる。
時間厳守。組織が成り立つ、人の信頼を勝ち取る最大の武器。
個と全。グランド出たら個人の技術、精神力を高めるための最大の努力をせよ。1人1人がキャプテンだと思っているチームのみが勝つ。
他人の悪口を言うものの周りにはいつも悪口ばかり言っている者が集まる。自分の不運を嘆く者の周りにはいつも同じ類が集まる。
闘争心を持て。ただし相手を口で罵倒するような事はやめよう。相手の好プレーには拍手を送ろう。
グランドでは上級生、下級生は対等。しかし下級生は上級生に敬意を払い、上級生は下級生に色々と教え、叱り、同時に模範となる練習態度、学業態度を示せ。
理論武装をせよ。君達は将来の指導者だ。
凡人は習慣で1日を送る。天才はその日1日が生涯である。
今の自分を許すな。自分のプログラミングが出来ない人間が負ける。
自分の評価は自分でしろ。人の目、人の評価を気にしてばかりいるとパイプが詰まる。
自分がどんなに頑張っててもダメという相手でも、絶対に負けるのを嫌え。勝ち負けの勝負にはとことんこだわれ。
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上記は慶應義塾高等学校 野球部のHPより、部訓パートの一部抜粋し記載しております。
【慶應高校野球部優勝から読み解く本質とは】
2023.08.22御存じの通り、今年の夏の甲子園大会は、慶應高校が107年振りの優勝を成し遂げました。
ネットやメディアを通じて、「エンジョイベースボール」「丸坊主 or 長髪論争」ばかりが注目されているが、監督を務める森林氏の指導法の本質を個人的に注目してみました。まずは森林監督は慶應幼稚舎の教師であるということ。当然のように映るかもしれませんが、実は高校野球の監督は教員である必要がありません。特に全国レベルの強豪校では、意外と教師は少ないというのが現状です。色々は側面があるでしょうが、教師だと時間が確保しにくいという理由も大きいのでしょう。いずれにしても、森林監督は教育者であるという点、これは野球指導に大きくかかわっていることが垣間見れます。
森林監督が優勝インタビューで発したコメント。
「うちが優勝することで、高校野球の新たな可能性とか多様性とか、何か示せればいいなと。常識を覆す目的で、優勝から新しいものが生まれてくれるのであれば、本当にうれしいです。高校野球の新しい姿につながる優勝だった」
彼が明確に持った目的意識は、ある意味彼らの存在意義を問う戦いであったのかもしれないくらい、非常に壮大である。
そもそも「森林さん」と生徒に呼ばせるという関係性は、高校野球の強豪校では皆無に近いのではなかろうか。高校野球の監督と選手は、絶対的な主従関係のイメージが強いく、互いを尊重し、信頼し合う慶応のスタイルは特異であるはずだ。「丸坊主 or 長髪論争」も同様である。
同時に、森林監督や慶應高校の代名詞にもなった、「エンジョイベースボール」や「自由」や「笑顔」の本質はどうだろうか。本当に楽しんで全国優勝が出来るのだろうか。所詮慶應は有力選手を集めているからなんじゃないだろうか。
兎に角、慶應野球部って自由で楽でそんなに練習もしていなければ、全く「規律」なんてない集団で、偶然いい選手が集まった世代だから優勝できたんじゃないだろうか、という声が多々聞かれるのもまた事実だ。
これを次回で読み解いてみる。