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「黄金の秋2018 (ロシア農業展示会)」

2018.10.14

 10月10日(水)から4日間、ロシア・モスクワにて、「黄金の秋2018 (ロシア農業展示会)」 に、リバードコーポレーション㈱として出店してきました。

 

 元々、鳥取県より8月にご案内いただき、現時点ではロシア進出はしていない弊社ですが、逆に未開の地ですが人口・経済的発展規模とポジティブ要素の大きい国として、まずは現地視察を兼ねての今回の出展と相成りました。

 

 モスクワ・シェレメーチエヴォ空港に到着し、空港から出ると既に夕方18時ということもあり、気温1℃・・・。先週出張した東南アジアと比較すると軽く30℃以上の気温差・・・。まあ気温差には慣れていると言えば慣れているんで問題は無いですが、出来れば同じ30℃違いなら暖かい国に移動したいもんです。

 

 その後、ホテルに移動し、既に前日から入っていた弊社池井さんと鳥取県から派遣していただいたロシア人通訳エレーナさんと無事に合流。

 

 ホテルはHotel Cosmosという、外観はゴージャスだがどうやらモスクワオリンピック時代に建築された選手村を、オリンピック後にホテルとして利用しているらしいという建物。よって当然のことながら古い(笑)。しかしいい意味で古き良き時代を感じる建物で、個人的には嫌いじゃなかったですね。確かにぼろいが、基本的にホテルなんて寝てシャワー浴びるだけの施設。私は基本どこでも寝れるので安ければ何でもいい派です。

 

 さてさて展示会ですが、事前の段階で色々すったもんだがあったようですが、池井さんがこの2か月しっかり準備してくれていたので、何とか無事にスタート。彼自身初めての展示会出展でしたが、準備段階からリバードペット前田英さんのサポートも受けていたようですし、ディスプレイ構成等なかなか良い感じ。

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 もちろん準備段階構想と実際ディスプレイとの違いは色々あったようですが、ここは海外、まあ想定の範囲内です。

 

 そもそも海外でのビジネスとは、思い通りにいかないのが大前提なんですよね。うまくいったらラッキーくらいの心構えでいかないと、こっちの心が一瞬でばっきばきに折れますから。

 

 よく海外で日本人が口にするのが、

 

「日本だったらこんなことはありえない。日本人ならこんなことにはならない。日本人なら言わなくてもこの程度すぐに分かる・・・etc.」

 

 そりゃそう、ここは外国であり日本ではないので当然です。同時に日本人のように空気を読む感覚を外国人に求める方が無理があります。

 

 確かに日本人もしくは日本は、全てにおいて「日本スタンダード」の基準が世界でもかなり高いのは間違いないでしょう。しかし、日本人が好きな単語「グローバルスタンダード」は、そこではないんです。良く言えば日本が高すぎる。これを基準に考えると、そりゃストレスばかり溜まるってわけです。

 

 日本は良い意味でも悪い意味でも「特別レベル」なんです。

 

 この固定観念を捨てることが外国で成功するための第一歩だと考えますね。別の角度から見ると「日本ならこのレベルでは通用しない」という発想ではなく、「この国ならこのレベルでは通用する」と捉えるとポジティブでしょう。

 

 さてさて話をモスクワに戻します。今回の展示会、やはり驚いたのはロシアの発展ですね。装飾なんて、日本の展示会の比ではありません。金のかけ方が半端ない。確実に日本の4,5倍投資したブース作成をしているので、本当にゴージャスでド派手です。実際ここだけ見てると相当なバブルです。

 

 景気状況等は、情報操作の多い国なので本当の数字が見えませんが・・・。

 

 さて2日目が終わった夜、なんとロシア大使館でのレセプションに池井さんとエレーナさんと共に参加してきました。本来大使館でのレセプションというのは大変名誉なことであり、相当レアなケースですので、本当にいい経験をさせてもらいました。

 

 海外で良くある和太鼓のパフォーマンス等や寿司シェフによる振る舞いなどもあり、また今回の出展他社さんや在ロシア企業の方々との交流もありと、楽しい時間を過ごさせて頂きました。

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 下の写真は、タコ焼き made by ロシア人(笑)

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 4日間の展示会でしたが、非常に良い経験が出来ました。やはり来て自分の眼で見ないと何も分からないということを再認識しましたね。

 

 政治的な問題が多き国なので、日本を含めてどの国も投資に対して多少センシティブになっているようですが、この国には確実にポテンシャルがあります。世界最大の国土面積と、エネルギーと、そして何より日本以上の人口。

 

 まあ、日本は総合商社以外は攻めにくいでしょうが、明らかにポテンシャルはあります。アグレッシブな中国企業や韓国企業が大好きそうな国ですね。

 

 今回本当にいい経験が出来ましたが、これも全て池井さんとエレーナさんのお陰です。彼らの準備力と、当日での対応力に心より感謝です。ありがとうございました!!

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【久々バングラデシュ超時短滞在】

2018.10.03

 行かなきゃ行かなきゃと思いつつ、なかなか訪問出来ていなかったバングラデシュに久々に行ってきました。少し期間が開いちゃったなと思って確認してみると、なんと10か月振り。その間、他のメンバーに行ってもらっていたこともありますが、ほんと久しぶり。

 

 初日は乗継乗継でやっとのことで、バングラデシュ・ダッカ空港に到着。既に夜中の2時、そこから入国手続きや空港シャトル移動でホテルに入ったのが4時過ぎ、大方朝だ。最近は時間を有効にと考えると、夜中到着のフライトばかりになっているので、ホテルまでは自分1人で行動。現地メンバーと逢うのは、翌日(同日)の朝8時というスケジュール。

 

 そして翌日朝8時、現地メンバーのバングラデシュ人のヘマヨットに逢うなり早々、

 

「全然来てくれないから、こっちに興味がないのかと思ってましたよ~」

 

 っと、笑いながら嫌味を言われ、もちろんこっちも笑いながら下手くそな言い訳をする会話からスタート(笑)

 

 そんなスタートから車に乗り行動していると、今度は別件のとある事情により緊急帰国しなければならなくなり・・・。こりゃ参ったなと、大至急、最短のフライトをチェックするとその日の深夜2時にバングラデシュ発であれば予約可能とのこと。その時点で昼の12時、到着してまだ半日も経過してない・・・。

 

 しかしのんびりしてられないので、すぐそのフライトチケット予約し、残りの滞在予定のホテルをキャンセル。そしてヘマヨットと一緒に夜までに出来る限りの仕事をこなす。

 

 なんとか仕事はある程度こなせた。ふと振り返ると、ホテル滞在時間は4時間ほど。ベットで寝た時間はその半分程度・・・。ホテル代が勿体なさすぎる・・・。まあ、お陰で今日の深夜便はしっかり寝れるなと前向きに考えようと気持ちを持ち直す(笑)

 

 それでも深夜0時過ぎまでレストラン等でヘマヨットと過ごし、久しぶりに色々な話が出来たことは非常に良い時間でしたね。彼にはこの12月に来日してもらう予定にしているんで、その時もまた一緒に過ごす時間があるだろうし。

 

 深夜にもかかわらず、ヘマヨットにダッカ空港まで送ってもらい、

 

「さっき逢ったばっかりでしたね~」

 

 とお互い笑いながら握手でバイバイ。確かに彼に朝逢ってから、まだ16時間ほどだった。同時に考えるとやはり便利な時代になったもんです。スマホ一台あれば、予約やキャンセルは全て簡単に出来てしまう時代。それこそひと昔前まで旅行センターに電話したり、繋がらないでイライラしたりというストレスはフリーだ。Expediaさまさまですね。

 

 さてさて、爆睡モード突入!!

 

 

【幸せの新甘泉】

2018.09.30

 不思議な題名に 「???」 という方も多いと思います。おそらく鳥取県民以外の方には、この 「新甘泉」 を読むのは容易ではないかと思います。何故ならばこれは当て字なんです。実際私も十数年前には読めませんでしたが、この漢字 「しんかんせん」 と読みます。

 

 これは鳥取県が生み出した、比較的新しい鳥取県品種の赤梨です。ご存知の通り鳥取の梨といえば、鳥取県名産物である 「二十世紀梨」 が全国的に有名ですよね。今でも鳥取県全域では二十世紀梨を栽培している生産者の方が多く、中でも東郷の二十世紀梨なんかは抜群の知名度があります。

 

 ちなみにこの二十世紀梨は青梨というカテゴリーに分けられ、溢れんばかりの果汁と絶妙な酸味とのバランスが素晴らしく、この地域ではまさに秋の味覚の王様とも呼ばれるほどの美味しい梨です。

 

 そして冒頭の 「新甘泉」、これは赤梨と呼ばれるカテゴリーの品種となり、甘みと香りがより前面に出てきており、食べた触感はみずみずしいんですが、二十世紀梨と違い酸味がほぼなく、兎に角甘い梨に仕上がっています。よって糖度が非常に高く、糖度センサーで13度以上等、色々な高い基準を超えた新甘泉だけが市場に出ることが出来るという、文字通り厳選された比較的新しい赤梨品種です。

 

 しかしながら、この新甘泉、本当に美味いとあって人気も凄まじいのです。人気があるということは、鳥取県の生産者さんにとって素晴らしいことなんですが、我々庶民にはなかなか手に入りにくいというのが現実です。そう、より高値がつく関西圏を中心とした都市部に売られていってしまうわけです・・・。冬の松葉ガニみたいなものですね。

 

 ここ1,2年、やっと地元のスーパーでも見かけるようになりましたが、それでもまだまだ絶対数は少ないようです。私の友人や、弊社社員でも食べたことがないという方が本当に多いようです。それほど、味もレア級に美味しく、手に入れることもレア級な梨なんです。

 

 ですので、仕事柄、たまに生産者の方々から梨を頂くこともあるんですが、この新甘泉だけはそうそう貰うことがありません。

 

 そんなこの夏のある日、長い間ずっとずっとお世話になっている方から電話が入りました。私自身、人間的にも仕事人としても心から尊敬している方。電話があるだけでいろんな意味で「ドキッ」としてしまうくらい、私にとっては偉大な方からで、その電話を取ると。

 

「今年からうちで新甘泉がなったから、家族で梨狩りに来いよ!」

 

 実は去年からちらっと誘われてましたが、正直半信半疑でした。疑念ではなく恐縮するからです。私が知っている限りで新甘泉の梨狩りなんでしている生産者は聞いたことがありません。今を時めく高級梨ですし、当然の如く売った方が実入りは高いわけです。なんせ、市場はまだまだ新甘泉を求めていて足りないのが現状ですから。しかも個人同士ということは、いやらしい言い方ですが無料・・・。逆に恐縮してしまいます。

 

 そんな思いを抱きながら、でもせっかくのお誘いですし、嬉しさと緊張とが入り混じりながらの訪問約束。その週末に家族で伺うと、素晴らしく美しく整備された果樹園。本当に細かいところまで手入れがいきわたっていて、これは美味しい梨が出来るだろうと確信してしまうほどの果樹園でした。

 

 そして念願の梨狩りスタート。今の子供は、青梨より甘い赤梨の方が好きな子がほとんどで、当然うちの子も同様なので大はしゃぎです。そりゃ大人の私でも新甘泉狩りなんて贅沢過ぎて、めっちゃテンション上がりますからね(笑)

 

 梨のもぎ方からレクチャー受けて、ひたすらもいでは食べ、もいでは食べの繰り返し。挙句の果てには十数個の新甘泉をお土産で頂き、本当に楽しく忘れられない一日となりました。子供も私も大満足。午前中に伺ったんですが、その日はランチを食べなかったくらいひたすら新甘泉を食べましたから(笑)

 

 しかし朝どれの新甘泉、、、なんていう贅沢品でしょう・・・。冷えてなくても最高に美味い!!こんなに美味いものなのかと、気が付けば子供より私の方が食べてましたから。本当にこの上ない幸せなひと時でしたね。果樹園を満面の笑みで走り回って梨狩りをする子供を見ていると、これ以上の幸せがあるのかと感じてしまいました。

 

 ある意味究極に贅沢な一日を過ごすことが出来ましたね。

 

 世の中には、お金では買えない、お金より価値のあることが沢山あります。もちろんお金も大事ですが、本当の幸せとは、こういった時の方が格段に高い満足感を得られますよね。ビジネスをしていると尚更大切に思うのが、こういった無償の幸せという価値観です。

 

 お金で得られる幸せにはきっと限界があるからでしょう。所詮お金なんて道具なわけであり、最高の幸せを掴む方法は結局、人から与えて貰うか、人に与えるかしかないわけです。やはり人なんです。

 

 本当に素晴らしく美味しい梨でした。しかしただ美味しいだけではなく、私の人生で一番美味しい梨の味であったことは間違いありませんね。尊敬する恩人からの贅沢な時間。子供が喜ぶといいなと思っていた梨狩りが、私にとってこの夏一番幸せな一日となりました。

 

 糖度センサーでは測れない最高の甘味と贅沢をいただいたことに、心より感謝です。