【メキシコランチ】
2018.03.27弊社メキシコ工場に出張で来ています。
最近は四半期一回ペースと少しずつこちらに来る頻度は下げてきてますが、来ると必ず一回はワーカーの方々と一緒にランチするようにしています。今回はメキシコ風ピザランチ!ほんの少し普通のピザとは違います。
このピザで面白いというか、いかにもメキシコという感じなのが、ピザにサルサをかけて食べるんです。サルサというのはメキシコ料理に必ず出てくる、トマトベースの辛いソースなんですが、これが意外とピザと合うんですよね。まあルーツを共にラテンと考えれば、マッチするのが当然といえば当然ですが。
そんな風にメキシカンワーカーにメキシコ流食べ方を教えて貰いながら、片言のスペイン語でコミュニケーションをする時間、これもまた結構楽しい時間です。彼らってほんとにまさにラテン系というか底抜けに明るいので、一緒にいるだけで何となくこっちもハッピーになる笑顔というか雰囲気があるんですよね。
そして今回はKBC永田さんが3か月の長期出張の最終週ということもあり、数名のワーカーから、もっと彼を残してくれというリクエスト。最初はメキシコ嫌々オーラを出していた彼も、3か月経過しスペイン語も少しながら、ワーカーとのコミュニケーションや信頼関係確立には目を見張るものがありました。
そんな彼の姿を見ていて頼もしさを感じたことが、今回の出張の一番の収穫でもあったように思えました。まあ、彼自身は気付いてないでしょうが、一回り強く成長し帰国後、今まで以上に活躍してくれるのは間違いないでしょう。
人としてもビジネスパーソンとしても、成長する為に最も大切な要素の一つに「経験」が必要であることは周知のとおりです。そして「経験」とはいくら考えていても、前に踏み出さない限りは絶対に得ることが出来ません。
鳥取でオペレーションをしている我々グループ。しかしクライアント様はどんどん変化しグローバル化しています。同時に外から鳥取に入ってきている競争相手も増えてきています。それは鳥取にクライアント様に対してハイバリューを提供する為には、我々自身がグローバル化するということです。
このグローバル化するという意味は、鳥取だけなく他46都道府県からも経験する必要性があるということです。
要するに外に出ていくということは、外でビジネスをするということだけではなく、中(鳥取県内)でも他以上のサービスや商品を供給できるということです。
鳥取県内を大切にしない限りは、当然の如く外では成功しません。基本は地元であり地域であるわけです。外を経験するということは、鳥取をより良く出来るということだと私は信じています。
それらを確立するには、この「経験」をしなければ不可能に近いでしょう。当グループ一人でも多くのメンバーが、外で「経験」し、そのメンバー自身が成長できるような環境構築をしていくべきだと更に感じました。
当然の如く、一番大切なのは「個」の成長ということです。今回の永田さんの頼もしさとたくましさを見て、私自身良い刺激を貰いました。本当に3か月お疲れ様でした!
【Global Pet Expo in フロリダ】
2018.03.23現在、アメリカ・フロリダ州にてGlobal Pet Expoに来ています。これは全米最大のペットショーで、私自身参加するのは4年ぶりになります。全米最大という程なので分かると思いますが、とにかくデカい!!今回も2日間かけてひたすら歩いてやっと制覇というレベルです。
弊社は今年、自社オリジナル商品の海外販売に力を入れるミッションを掲げています。よって今回も北米企業に対しての積極的な売込みをすることをゴールとしての参加です。
実は昨年から、この部門に対しての積極的な働きをしてきたからか、私自身この業界に約8年間活動しているからか、お陰様で海外にも色々なコネクション・人脈が出来てきました。
そんな方々とこのフロリダという遠い地で、偶然出会って「Hi」と声を掛け合い、握手をし、話を出来るというのは、本当にありがたい限りですし嬉しいものですね。例えビジネスに発展しなくても情報交換は大きな価値を生みますし、やはり異国の地で知り合いがいるというのは大きな力になります。
社長という立場を経験しながら、最近つとに感じることですが、やはりビジネスはヒトの繋がりや人脈で大きく発展出来るということです。極論から言えば、社長としての器・能力が多少かけていても、その人脈はそれを凌駕し、繋がりだけでもある程度のビジネスは出来るということです。
そう言ったことを踏まえても踏まえなくても、やはり海外の知り合いは心の支えになります。ま、シンプルに嬉しいんです。その関係性はずっと大切にしていきたいですね。それは私にとっても会社にとっても大きな財産ですから。
4年ぶりのフロリダ展示会でしたが、4年前と明らかに違う環境に感謝しつつ、弊社新商品の売り込みに益々力が入りました。その新商品に関してはまたの機会に・・・。
【スポーツと興行の同時成立の難しさ】
2018.03.03先日の冬季オリンピックで証明された通り、スポーツの美しさや人々を虜にする力について疑いの余地はない。掛け値なしに、彼らの最高の技術やひたむきな涙や心からの笑顔に、我々は強く引き付けられる。
面白いもので、毎回オリンピック直前には競技場が間に合うのかとか、政治色が強いとかというネガティブキャンペーンが巻き起こりながら、これまた毎回オリンピック直後にはスポーツによる感動ポジティブキャンペーンの嵐が列島を包み込む。
やはりスポーツは偉大だ。美学とは個人の主観だが、私にとってスポーツの美しさは圧倒的であり、永遠に別次元の輝きを放ち続けるといっても過言ではない程の特別な存在である。
そんなスポーツの美しさをオリンピックの余韻と共に感じている中、そのスポーツを根底から冒涜する者が現れた。前WBCバンダム級チャンピオン ルイス・ネリ。良く見てほしいが「前」である。そう、ご周知のとおり先日の山中との世紀のタイトルマッチを世紀の愚かな行為でボクシングというスポーツを踏みにじった男。
昨年の山中とのタイトルマッチは、まさかのドーピング疑惑。しかもメキシコの牛肉を食べたことでドーピング反応が出たらしい。これは現地では良くあることだという苦し紛れの弁明。世界で最もボクシングが盛んな国でもあるメキシコで、こんな弁明がありえるんだろうか・・・。
そして彼がその牛肉を食べたのは場所はメキシコ・ティファナ。そう弊社メキシコ工場があるアメリカ・サンディエゴとの国境の街。しょっちゅうティファナ出張して現地で牛肉食べている私もドーピング検査に引っかかるというわけなのか。
くだらないにもほどがある。
そして今回の明らかに意図的な体重オーバー。前日軽量2.3キロ違うということはボクシングでいう二階級の違い。当日非公式の軽量では三階級違ったという話まであったよう。
ここでポイントはネリはまだ23歳で、無敗という点。要するに今回失格になろうと彼の無敗という経歴はキープされる。厳罰が下ってもまた時がたてばWBCタイトルマッチも出来るし、もっといえば、現在のボクシングメジャー団体は他に3つある。その他団体例えばWBAの試合なら出来るということだから、もうめちゃくちゃだ。
何故山中はこんな二階級も三階級も違うどうしようもない相手と試合をしなくてはならなかったのか?相手は前日軽量の時点で失格し、ベルトはく奪。当日数キロ重い相手との試合は山中が勝てばベルトを貰えるが、負ければ引退。ボクシングは17階級あり、当然ルールあるスポーツでストリートファイトではない。
正直誰がどう考えても勝てる要素は薄い。こんなのスポーツではない。試合をすべきではない。試合をすれば体重差で山中にとって大きな事故が起きるリスクも大きい。前回の敗戦から、この試合だけをモチベーションとしていた山中の胸中は・・・。
試合をすれば間違いなく後世まで語り継がれる日本ボクシング史上に残る偉大なるスーパーチャンピオン山中が壊されるかもしれない。
そして試合は行われた・・・。
スリップダウン含めてのダウンが5回。しかも2ラウンド序盤までという合計4分ほどの試合時間で・・・。バンダム級タイトルマッチでこの短時間でこれほどの数のダウンは稀というほかない。形の上では惨敗。
再度であるが、山中は何故試合をしたのか?ボクシングというスポーツとは言えない、さらに言えば殺されるかもしれない試合をしなくてはならなかったのか?
答えはいたってシンプル。「ボクシングはビジネスであり、試合とは興行であるから」である。
ここ数年で一番の話題の一戦にチケットは当然即完売。さらにはTV中継も決まっていた。そこにはスポンサーを含めた大きなお金が動いていた。特に近年のボクシングはお金でマッチメーキングが買えると揶揄される程、お金がモノを言うまさに巨大ビジネスであり、アメリカ・ラスベガス興行を見れば一目瞭然。2年前のパッキャオ vs メイウェザーで数百億円が1時間で動いたことは有名だ。
いちボクシングファンである私も、正直答えが見つからないからこそ、今回は深く考えさせられた。「スポーツ vs 興行」の同時成立の難しさ。極論から言えば、ボクシングはいくら強くてもお金がなければ世界チャンピオンにはなれない世界だ。よって興行と表裏一体なのは当然の理屈だと理解はしている。
しかしだ・・・。
反則行為で失格となり、その汚れた体でリングに上がり、誇り高き日本のヒーローを打ち負かしたネリに対してやるせない感情しかうまれない。彼は山中が退場した後も、陣営と共にメキシコ国旗を振りながらリング上で喜びを爆発させていた。我が日本のリングで、しかも聖地両国国技館のリングで。
何度も言うが、答えは分からない。でも分からないからこそ、今回は後味の悪さだけが残る。
しかしそんな中、一つだけ分かったことがある。
ネリはスポーツマンでもボクサーでもない。そして美しくもない。プロスポーツとは、ビジネスの側面があるからこそ魅せる美しさがあるべきだ。