CEO blog

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【Uber (ウーバー)】

2016.11.30

 前回のブログにも書きました、Uber(ウーバー)の実体験をここで少し。

 

 只今、アメリカはコロラド州デンバーに出張で来ています。今回初めて逢う予定のクライアントがここデンバーにオフィスを構えているということでの訪問ですが、日本人にとって比較的マイナーなここデンバーには、なんと成田空港とのユナイテッド航空直行便が飛んでいます。久々のアメリカ系航空会社の機内は、まるで冷凍庫のような寒さで凍えるように相変わらずレベルのサービスを受け、相変わらずレベルの機内食は食べず10時間を過ごし、やっとここデンバーまでたどりつきました。

 

 さてデンバーという街、スポーツ好きな方からするとちょくちょく聞く名前です。野球好きなら今年8月のイチローのメジャー3000本安打達成した球場ですし、一昔前に野茂英雄がノーヒットノーランした場所でもあります。そしてアメリカンフットボールではあのペイトンマニングを擁し去年のスーパーボールを劇的に制した名門デンバーブロンコスの本拠地です。そしてQちゃんこと高橋選手をはじめ、多くのマラソンランナーがここで高地トレーニングをします。そう、ここはロッキー山脈の麓で標高1,600メートル以上の高地なんです。

 

 まあ、そんな余談はそこそこにして、今回はUberのトピックです。Uberとは日本でいうハイヤーにニュアンスが近く、ドライバーは自家用車を利用し空いた時間で仕事をすることが可能なシステムです。そして利用は基本的に全てスマホ上ですませます。

 まずUberのセットアップは、自分のスマホにUberアプリを入れて、そこに自分のプロフィールとクレジットカード情報を入力すれば完了。せいぜい5分もあれば十分ですね。もちろん初回のみでOKです。

 

 これであなたはもう世界中のUberを利用可能となるわけです。それではアプリ上でUberを呼びます。このとき今自分がいる場所を位置情報GPSで指定してもいいですし、例えば1時間後に自分がいるべき場所をしてすることもOKです。当然住所入力でもいいですし、スマホらしく位置情報をマップ上にドラッグして指定してもOKです。さらに自分の行先もここで入力します。この時点でおよその見積金額まで出るので利用前に本当に安心出来ますね。

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 さあUber呼び出しを決定をして通信開始すると、アプリが最寄りのUber車を呼び出します。日本でいう流しのタクシーみたいにそこら中にいるので、だいたい4,5分でお迎えに来てくれます。ここで感動なのは、車種・ナンバーはもちろん、運転手の顔写真や評価数字まで記載されているので本当に安心です。下の写真は一部モザイクをかけてますがなんとなく雰囲気はわかると思います。

 そして自分の位置までUberが移動してくる様子がわかるので、あと3分・あと2分・あと1分で到着しますという細かい状況確認までわかるわけです。

 

 車が到着すると、スマホ上で到着したことを告げられ、自分の顔をスマホ画面から現実社会に戻すとそこにはスマホに出ていた運転手と車がいるというわけです。早速車に乗ると、運転手のハンドルの横にはスマホがセットされてます。そう、スマホは私のスマホのUberアプリとリンクされているので、既に私の行先は指定されているわけです。ここまで会話をしながらでもOKですし、言葉がわからなければ会話しなくてもOK。すべてのコミュニケーションはスマホ上で完了しているからです。

 

 そうこうして目的地まで到着すると、スマホが到着を知らせてくれます。もちろん運転手も教えてくれますが(笑)。ここでもう一つポイントなのは支払いはカード決済ですが、すでにアプリ上に登録してあるので何もする必要性がありません。到着したら車から降りるだけです。そして海外で面倒なチップを払う必要も全くないということですので、初めていく海外では便利ですね。

 Uber降りて、数分もすればUberアプリからメールで領収書が届きます。さらに日本語スマホを使っていると日本語で届くという素晴らしさ。

 

 そして前回のブログにも書きましたが、最大の魅力は料金がタクシーの半額以下・・・。オペレーター等の人件費の削減効果でしょうね。それとUber運転手は基本自分の車を使うためにそのコストもカット出来るということです。

 わかりやすく言うと、日本のハイヤーのデジタル版みたいな感じですかね。

 

 安くて便利で安全なこのUber。流行らないわけがありません。まさに今の全世界のイノベーションを巻き起こしてます。日本は白タク規制等に引っかかるということで、まさに規制鎖国しているようですが・・・。既得権益を守ることも大事ですが、消費者が求めていることを考えると規制緩和させるべきだと思います。

 

 さてこのUberをはじめた方は、日々暮らしててどうしてこんなサービスがないかと疑問に感じ、世の中にないもんだから自分で始めたというわけです。去年のUberの売り上げは1年間で1兆円を軽く超えるらしい・・・。ほんとにふつーに暮らしててふつーの疑問点からとんでもないイノベーションが生まれる時代。

 皆さんの身近な生活に100億円規模のビジネスチャンスが眠ってるはずです。考えて行動すれば、誰にでも平等なチャンスはあるはずです。ミリオネラー・ビリオネラーへのチャンスを探してみてはいかがですか?意外といけるかもしれませんよ!!

 

 

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【タイ・バンコク国際空港にて思う事】

2016.11.23

 東南アジア出張中にて、現在バンコク・スワンナプーム国際空港にいます。っと言ってもタイに用事があるわけではなく単にトランジットという理由です。

 

 我が拠点鳥取空港は全日空しか就航しておらず、当然の如く海外も含めてスターアライアンス系の飛行機会社を好んで使うため、東南アジアを動く際は基本的にタイ国際航空を利用します。そうなると必然的にバンコク空港の利用率が高いということです。

 この空港に来るたびに思うのが、とにかく綺麗でデカい!そして常に人でごったがえしています。そう、ここはアジア有数のハブ空港なんです。ハブ空港とは自転車の車輪の中心からスポークが伸びるように拠点から広がるという意味で、読んで字のごとくその地域の中心空港ということです。

 現在の東アジア・東南アジアの代表的ハブ空港というと、韓国インチョン国際空港・シンガポールチャンギ国際空港・そしてこのタイスワンナプーム国際空港の三ヶ所でしょう。

 

 日本の成田・関空・中部空港というと、残念ながらこれらの空港に敗れ去ってしまったというのが現実ですね。過去50年の日本の空港戦略とはおそまつの一言でしょう。

 成田は新東京国際空港と言われながら、千葉のはずれでもはや茨城のそば。そこまで田舎に行きながら騒音問題から24時間空港に出来ず、今では羽田の国際化に伴いその存在意義まで問われている悲しい空港。

 関空はこれまた和歌山そばに作りながら、開港早々地盤に問題が出たかと思うと、そのアクセス性の悪さから関西地区の人々は伊丹空港からインチョン空港経由で海外に行く人が多いらしい寂しい現実。今後は神戸空港・伊丹空港との住み分けが大きな課題。

 中部国際空港にいたっては、某大手車会社の為の空港と揶揄されながら、山奥に作ったもんだからそれこそ新幹線で東京へ出て羽田で海外という地元の人が多いらしいもはや閉口のレベル。

 

 結局、国の政策がブレブレだから気が付けば東アジアの飛行機はみんな韓国インチョンに取られるという始末。国策がはまったインチョンは空港使用料も格安なので、そりゃこぞって各航空会社は値段の高い成田よりインチョンに行くというわけ。

 現実に世界国際空港順位では1位がシンガポールチャンギ、2位が韓国インチョン。要するに外国人を根こそぎ取られている。それでも日本は観光客誘致を挙国体制で進めている中で何とか善戦しているが、だからこそ逆に空港さえもっとしっかりしていればと思えてならない。

 

 噂では福岡空港も街中過ぎて滑走路の問題から、北九州に移転の動きが強いらしい。私の今回の出張も福岡空港戻りなんだが、日本の国際空港で最も便利であるといっても過言ではない程、街中にある福岡空港が北九州に移転なんて・・・。この時代になってまた同じミスを繰り返すのかと理解不能である。

 

 さて、そんなことを考えながら8時間近くトランジット時間の為、あまりに時間を持て余すので一度空港から出ることにしました。久々に空港出ると、なんと「Uber」のサインが。早速自分のスマホのUberアプリを立ち上げると、Uberの車がうじゃうじゃ。

 ちなみにこれ「ウーバー」と読みます。Uberとは、簡単に言うと流しのタクシーがそこら中にうじゃうじゃいて、スマホのアプリで呼び出すと自分の位置情報に一番近い車が手配され迎えに来るという日本で言うハイヤーのようなシステム。事前にカード登録がしてあるので、運転手と支払のやりとりをする必要性もないし、もっと言えば会話をする必要性がない。これはどういうことかというと、海外で言葉が分らなくても全く問題ないということ。

 そして何がすごいって、スマホ上に車のナンバーから運転手の顔写真等のプロフィールが載るから運転手の身元確認も安心。そして一番はスマホでのやりとりで目的地もスマホに入力するだけなので、電話等のオペレーターの必要性がない。そう、人件費がかからないのだ。実際Uberはタクシーの半分以下の料金である。

 

 日本は残念ながら白タク規制があるのでなかなか諸問題を突破できず普及できてない。皆さんにも一度は利用してみてほしいってくらい、衝撃的に便利で衝撃的に安い。実は最近の私の海外出張はレンタカーよりUber利用の方が多い。だって安いし駐車場代も必要ないし、知らない土地でも安心だし。

 

 結局これも日本の規制が普及の大きな壁になっている。世界ではUberがスタンダードになっているのに。外国人観光客なんて言葉で行先を伝える必要性が無いUberはどんなに便利だと思うだろうか。

 

 そして只今ニュースを騒がしているアメリカのTPP脱退問題。日本のメディアはこぞって大変なことだと騒いでいる。おいおい、つい最近まで世の中はTPP反対の風潮だったじゃないかと突っ込みたくなる。そもそも慎重論だなんだと言いながら、決断が遅いということ。安倍総理が強く推進しても、なんでもかんでも文句ばかり言いたがる野党とメディアが正論無き否定論。

 

 空港問題も、Uberも、TPP問題も共通点は、「スピード感」「将来ビジョン」「グローバル感覚」これら3つの欠落であろうと思う。そしてこの3つとも、日本の最大の弱点だ。

 

 会社も同じだ。逆に言うとこの3つが強みとなれば、この時代を生き残るための大きな武器となるだろう。最近チラホラと外部の方々から、弊社はスピードが速いとか、将来ビジョンがしっかりしているとか、グローバルな会社だとかというお言葉を貰います。っが、私の中では全く満足出来ないというか、まだまだとしか感じないというのが正直なところです。

 

 世界はもの凄いスピードで動いています。そして変化をしています。これに追いつきその流れをつかむためには、「スピード感」「将来ビジョン」「グローバル感覚」はこれが出来るから強いのではなく、最低限必要なことレベルなくらい基本的なことなんです。

 真の意味でこれらの言葉が弊社にとって強みであると言われるようになりたいですね。

 


【アメリカ大統領選挙結果を見て】

2016.11.09

 本日2016年11月9日(アメリカ時間8日)は、歴史の分岐点として後年語り継がれる日となるかもしれない。そう御存知の通りアメリカ大統領選挙にてトランプ候補が当選確定としたことである。

 

 世界中が「世紀の番狂わせ」という報道をしているが、果たして本当にそうであるのだろうか?私自身、かなり前からこの結果はある程度予想していたし、実は多数のアメリカ人もこの結果を予想していたんではないかと思う。実際投票していたのは彼ら自身ですからね。結果的に一番驚いているのは日本を含めた外国人と世界中のメディアではないだろうか。

 

 今回の結果は日本のメディアだけではなく、アメリカ本国のメディアも大きく翻弄された結果であった。アメリカ新聞100社の中で、クリントン支持は52社、トランプ支持はなんとたったの2社であったそうだ。

 日本のメディアに至っては、トランプのネガティブな部分ばかりフォーカスし、まるで日本にとって悪の権化のような偏った捉え方をさせていた。実際私も何人もの方から「もしトランプが大統領になったとしたら、アメリカ人の倫理観を疑う」的な発言をうけたが、日本のメディアだけ見てればそう洗脳させられるのも致し方ないと思える程、酷い報道だった。

 

 私はそれらに対しかなり懐疑的な印象を持っていたが、たぶん多数のアメリカ人が同様な感覚を持っていたことは投票数から明らかである。これはどういうことかというと、メディア情報信頼性の失落に通じる。メディアはもはや人々を代弁する役でも真実を伝えることすら出来ていない意味で言えば、メディアが伝える「世論」とはもはや無意味なのかもしれない。要するにこの情報化社会においてメディアに振り回される部分が小さくなっているのかもしれないということだ。

 そしてそのメディアを罵倒しながら喧嘩をし、結果的にメディアを効果的に使う術はあの橋下前大阪市長に近いものを感じる程たくみであった。

 

 今回の結果はアメリカ人のアメリカ人たる「本音と建前」の部分が見え隠れする。トランプ支持と発言すると、無知論者だと指差されることを恐れながら、投票所に行くと結局トランプに投票していたという事実が一体何千万人いたんだろうか・・・。

 

 そして以前もこのブログに書いたが、物事の表裏一体性と自分がその現状に置き換えた時に感じる世界観がポイントである。結局人間とは自分と家族を含めた身の回りの人間が大事である、それを脅かすものは全て敵となりえる。自分のお金、家族のお金は自分たちのお金であり、見ず知らずの不法移民や外国人に払うほど寛大な人は少ないということだ。もちろん溢れるほどのお金を持っている富裕層は違うだろうが。下記私がこの7月13日に記載したブログである。

 

【真のグローバル化の意味とは】

【真のグローバル化の意味とは】

 

 要するに我々が現在のアメリカ人の状況になったことがないので、それを「なぜトランプなんかに投票するの?」という議論すらナンセンスに思えるのは私だけだろうか。        

 

 今回の選挙はアメリカ民主主義の成熟性と怖さを感じる。一票の力が世界を変えるのである。不法移民をいくらバッシングしようと、彼らは不法移民であるために選挙の投票権はない・・・。トランプは全て分かっていたかのようだ。イギリスのEU離脱も同様であった。

 

 しかしながら今回の結果はネガティブだけではないはずだ。そして多種多様の価値観があることがアメリカ最大の強みであり魅力であると私は感じる。価値観とは皆と同様であるべき、価値観とはたくさんあるものではないという教育を受け続けた日本人とは根本的に違うのだ。

 今回の結果の一部は「現状の流れで=クリントン」「現状の打破を=トランプ」とも取れるはずである。即ちこれがアメリカの強さだろう。世界No1国家であるアメリカでも更にKAIZENを求める人もいる。

 こういう国民が多い国家はきっと強いはずだ。そして同様なことが企業にも言えるであろう。

 

 今後世界がどう動いていくのかは私には分からない。しかし世界が大きく変わっていくことは間違いない。我々鳥取にいても決して対岸の問題ではない。この時代と流れを敏感にそして大胆に掴んでいかねばこの時代から取り残される。

 トランプ大統領誕生という結果は、我々にとって考えさせられることがあまりにも多いが、我々も前に進んで行かなければならないということだけは間違いない。

 

 新しい価値観と新しい時代の幕開けであることもまた間違いない一日であったようだ。