【最強兄妹】
2021.07.28今の日本国内で、この「最強兄妹」という言葉を聞いて、真っ先に思いつくのは、「阿部兄妹」ということに異論のある方は少ないであろう。
そう、東京オリンピックにて史上初の「兄妹同日金メダル」という空前絶後の偉業を打ち立てた、文字通りの「最強兄妹」、阿部一二三選手・詩選手である。
試合内容は私ごときが語るべくではないレベルでの優勝金メダル。何より妹詩選手の金メダル獲得後、兄一二三選手を応援する姿に心熱くなるものを感じましたし、それぞれの金メダル後のインタビューも素晴らしいの一言。
共に真摯的な受け答え、そして何より笑顔の素晴らしさと雰囲気の良さ。金メダルラッシュの日本柔道界においても、群を抜くスター性があると感じたファンは私だけではないでしょう。
元々、妹の詩選手は「天才」と言われ、金メダルは確実だというプレッシャーも凄かったことであろう。一方、兄の一二三選手は「努力の人」のイメージが強い。今回の東京オリンピックも、代表確実と言われたところからの敗退での歴史の残る代表決定戦の激闘は記憶に新しい。
表題でオリンピックに選ばれるなんてとんでもないことなのに、それが同日の試合。それが兄弟同日金メダルをなんて、史上初どころか今後の未来永劫ありえないだろうかというほどの大記録だろう。当然の如く、阿部ファミリーにとって、最良の一日になったことでしょうね。
歴史に立ち会えた瞬間を感じる一日でした。
【東京2020 開幕】
2021.07.247月23日東京オリンピックゲームが開幕しました。
私だけではなく、多くの日本人にとって複雑な思いが交錯するこの東京2020。8年前、東京オリンピック開催が決定した日、朝までその瞬間を待ちわび、発表の瞬間の日本列島狂喜乱舞も今は昔・・・。まさかあれから8年後、オリンピック開催がこんなことになろうとは・・・。
個人的にオリンピックゲームは、人生の楽しむべく大きなイベントであり、毎日朝から晩まで一喜一憂するほどオリンピックが大好きです。しかしさすがに今回は盛り上がらないという気持ちの部分が、残念ながら否めませんでした。
開会式も途中からのTV観戦。他国開催でも必ず開会式冒頭から見逃さないでTVにかじりつくことが毎度のことでしたので、自国開催でここまで冷めるとは自分でも不思議なほどでした。
しかし、、、各国選手団の入場シーンを見ていると逆の違和感が・・・。選手たちは堂々と、そしてはちきれんばかりの笑顔で歩いているではありませんか。
なんだか自分の器の小ささに恥ずかしくなりました。私は常々オリンピックは国の為やファンの為に出場するのではなく、自分の為に出場して欲しいと心から願っています。私が思うオリンピック基本理念は、アマチュアリズムにあり、4年間全てをかけてオリンピアンたちがのぞむ最高の舞台です。
ファンの為にっていうのはプロフェッショナルプレーヤーであり、だからそこにビックマネーが発生するということです。もちろん近年のIOC戦略であるオリンピックのアマチュアリズムからの脱却は個人的に閉口ですが・・・。
まあ余談は良いとして、各国の入場行進の後、いよいよホスト国日本選手団登場。
なんともいえない感動がありましたね。
本当に開催するかどうかも分からない中での準備たるや、我々素人の想像を絶します。それを微塵も感じさせないほどの笑顔がマスク越しにも伝わってきました。
そう誰が何と言おうと、オリンピックとはオリンピアンファーストであるべきで、オリンピアンの為に開催されるべきです。人生全てをこの5年間にかけてこの日を迎えたオリンピアンたち。
紆余曲折あった中で、開催されることが決まった今回の東京2020。開催されるからには、日本国民皆でオリンピアンたちを応援しようじゃありませんか!
【10代のリーダーシップがもたらしたもの】
2021.07.24瞬く間に日本中を騒がした、我が鳥取からの一大ニュース。そう、高校野球鳥取大会での、米子松陰高校関係者コロナ感染での出場辞退問題。ご存じの通り、内外関係者含めて様々な働き掛けがあり、米子松陰高校は大会復帰し試合を行うことが出来たことは、私を含めて日本中を安堵させ嬉しい結末となった。
今回裏舞台で一体何があったのかは結局藪の中の部分は大きい。メンバー表提出時間は8時10分であったが、保健所が開くのは8時30分で指示を仰げなかったとか、高野連側が出場を認めなかったのかとか、学校から辞退を申し出たとか、情報は錯そうしていて何がほんとか良くわからないというのは正直否めない。
しかしその一方で、このSNS時代を改めて実感した方も多いであろう。誰がどうみても理不尽な決定。我々大人たちはモヤモヤした感情のみが残ったという方も多かったのではないか。っと同時に何をどうしても、お上が決めたことは覆ることはないだろうという決めつけの部分があったことも否定出来ないし、まずそもそも行動に起こそうという発想が乏しい。
しかし、今の若者は違う。言っても無駄だと諦める大人とは違い、声を上げる術を知っている。そんな最中まず野球部主将がTwitterで動いた。
「試合もできずに、このまま終わってしまうのは、あまりにも辛いです。何とか出場する道を模索して頂けませんか?」
すると米子松陰高校の在校生が、そのTwitterに呼応し、上記本文を様々なSNSに拡散。すると、大阪府吉村知事や橋下元知事がSNS上で炎上覚悟の厳しい口調で叫び始める。
こうなると当然学校側も勇気を貰い、世論を背景に強気になり、高野連に大会復帰を求める嘆願書を提出する。さすがの高野連も日本全国の世論相手に太刀打ちする術もなく、即時不戦敗を取り消し大会復帰処置にかじを取る。
決定後の、野球部主将のTwitterコメント。
「米子松蔭高校野球部を応援してくださった方々へ
皆さんのおかげで僕たちは大会に出場することが出来ました。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。多くの方々の声援を胸に感謝の気持ちを忘れずに試合に臨みたいと思います。本当にありがとうございました。」
全国民を完全に味方につけた後の上記コメント。素晴らしいという言葉以外に見つからないほど素晴らしいコメントだ。完全に日本国民大多数を味方につけ、その全員を納得、そして嬉しくさせるコメント力。
今回の一連の騒動、誰しもこのSNS時代の凄まじさを見せつけられたでしょう。そしてこの米子松陰高校野球部主将のリーダーシップ。彼の行動は迅速でそして今の時代にマッチしており、彼はリーダーとして完璧でした。間違いなく我々が高校生の頃であれば、同様の事態になったとしても泣き寝入りでしょう。
それほど彼のリーダーシップは素晴らしく、何よりそのスピード感あふれる対応力は、勉強させられるというより感服してしまいます。
結果として米子松陰高校は準々決勝で敗れる。そして最後に残した米子松陰高校の主将のコメントに心震えた方が日本全国にたくさんいたであろう。
「高校野球の最後をグラウンドで迎えることができてよかった。」
このコメントには30年前、高校野球に携わった一人として、心揺さぶられるほど大きな安堵と感動が交錯した。
彼らのような素晴らしい少年がこれから大人になるということは、日本の未来は明るいということだ。今の若者は素晴らしい!